NHKのアナウンサーに教わる“読み聞かせ上達のコツ”
2015年11月に出版された、こちらの本を図書館で借りてきました。「子どもを夢中にさせる 魔法の朗読法
山田敦子・村上里和
「読み聞かせのコツ」
って、言葉で説明するのはけっこう難しいもの。
私は、基本的には、上手下手じゃなく、子どもたちと一緒に絵本の世界を楽しもうという気持ちが大事だと思ってます。
ただ…例えば、読む人がテーマパークのアトラクションの案内人だと考えてみると、
声が途中で低くなってきて後ろの人に聞こえないとか、
モニターの明るさがちゃんと調整できていないとか、
それでは楽しいものも楽しめないですよね。
この本は、そんな技術面について、NHKアナウンサーのお二人が、
これまでセミナーなどで教えてこられた朗読法をたくさんの人と分け合えるよう、
さまざまな工夫をして本の形にされたものです。
「間の取り方」や、出だしの声の出し方のコツなど、
具体的な例が挙げられていて、A・B・Cと書かれている通りじっさいに声を出して読んでみると、
違いは一目瞭然。納得です。
けれども、「こうあるべき」と押し付けがましくなく、
上手にキレイに読むことを目指すのでもなく、
あくまで、テクニックは、本の世界と読む人らしさを十分に発揮できる土台、という位置付け。
そこがとても良かったです。
ところで、本文中に練習問題として掲載されていたお話・小泉八雲の「むじな」が、高学年の読み聞かせにぴったりだと思い、探してみたのですが、どこにも見つかりません。
本の中に「鹿田昌美さんの新訳で」とあるのですが、図書館やAmazonで見つかるのは古いものばかり。
困ったあげく、出版社にメールでおたずねしてみると、丁寧な返信があり、
「こちらは本書のために書き下ろしていただいたもので、市販はされておりません」
とのことでした。残念。
また、とても良い内容だったので、問い合わせと一緒に感想もお伝えしたところ、
「大変嬉しいお言葉を頂戴し、著者ともども感激しております。」
と書き添えられていて、私も感激しました(*^_^*)
ちなみに、「むじな」が収録されている小泉八雲の作品集。
昭和50年に出版されたものですが、借りてきて読んでみると…これまた良い!
小泉八雲集 (新潮文庫)
この話はまた別の記事で書きましたので、よろしければ→(「トリハダのち涙・小泉八雲 作品集」)
テーマ : 読み聞かせ・ブックトーク
ジャンル : 学校・教育