
今年は11月に入っても暖かい日が多いですね。
冬生まれなのに、寒いのが苦手で、爬虫類なみに動きが鈍くなってしまうバブルスは助かります。
もっとも、暖かい時期は動きが機敏かというと、そうでもないので、
単に鈍いだけかもしれません。
これも温暖化の一環だとしたら、喜んでばかりもいられませんが…。
さて、それでも山々は紅葉して、秋の気配です。
先日は、11月の読み聞かせに行ってきました。
幼稚園では、このところ、ほんわかしたお話を読むことが多かったです。
その反動か、今月は、久しぶりに、日本のむかしばなしを読もう!しかも、もうすぐ1年生、ちょっと本格的なものを読んでやろう♪
と思って、事前に図書館に行きました。
季節感を考えて、
「かもとりごんべえ」か
「かちかち山」かな?
絵本や、お話の本の中の1篇として収録されているものなど、いろんなパターンの本を見つけたのですが、「かもとりごんべえ」には、各地で色々なバージョンがあり、結末も微妙に違うのですね。
ごんべえさんが海の中に入って
カニとけんかしたり、
傘屋でバイトしたり…そんな話だったとは知らなかったよ!
ですが、たまたまお話の長さがちょうどよいものがなく、かもとりごんべえは断念。
かちかち山のほうも何冊か借りてみたのですが、迷わず、福音館のこれに決定です。
イマドキの昔話は、残酷な描写を書き換えているものがけっこう多いですよね。
この本は、語り継がれてきた元のお話に忠実に、文体だけを現代のこどもにわかりやすいように書かれています。
おばあさんは、狸に殺されて、
「ばばあ汁」にされてしまうのです。
帰ってきたおじいさんは化けた狸にだまされて、
「このたぬきじる、なんだか ばあさまくさいなあ」
と言いながら食べてしまうのです(!)
ラストの部分も、よく見るのは、「もう悪いことはしません、ゆるして」と狸が心を入れ替えるパターンですが、この本では、狸は沈んで死んでしまいます。
最後のページは、目を開けたまま、川底へ沈んでいく狸の姿です。
まだ、これがうさぎの復讐だと気付いたのかどうかも覚束ない風の、理不尽な目にあったような、その表情がなんともいえないです。
絵は赤羽末吉さん。
「スーホの白い馬」など、絵本の挿絵を多数描いておられます。
本を選ぶ時には、教室や保育室の一番うしろの子にはどう見えるかも考えて選んでいます。
この「かちかちやま」は、背景の色を抑えて、うさぎの羽織の朱色と、狸の黒い毛皮の対比が浮き立つように描かれていて、少し離れて見てもとても分かりやすいと思います。
「ばばあ汁」怖がるかな?と思いながら読みすすめましたが…子供たち、シーンとしたり、「カチカチ」「ぼうぼう」のところは笑い声を上げたり、お話の世界にしっかり入って楽しんでくれたようでした(*^_^*)
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テーマ : 子どもに読み聞かせた絵本
ジャンル : 本・雑誌